第12回感動写真ゼミナール  資料

制作 有限会社松尾カメラ 寺島 秀則

テーマ:被写体の明暗を整理して、感動を効果的に伝えよう

 

<背景の明るさにより、主たる被写体の目立ち方がちがう>

背景を暗くする程メインの被写体が浮き上がって見えてきます。
見た目には鮮やかであっても、背景が明るいと、メインの被写体が相対的に弱くなってしまいます。
背景の明るめの(白っぽい)被写体は、メインの被写体と重ならない様に注意しましょう。

<背景に余分なハイライト(白い部分)を入れない>

曇り空や逆光の明るい空をカットすると見せたい物がしっかり見えてきます。
画面の角にある白は、特に目立ってしまうので、なるべくカットしましょう。
メインの被写体に比べ、明るい(白っぽい)物が背景にあると、散漫になりがち。

明るい(白っぽい)方をメインにする方が、まとまりが良くなる。

但し、手前にある物が暗めだと遠近感覚が多少不自然になるので重なりで遠近感を表現した方が良いかも知れません

(合成写真)

 

明るめの物を手前にして、メインに構図を作るとおさまりが良い。

ただし、おさまり過ぎて面白味に欠けるかもしれません。

<偏光(PL)フィルターを使って余分な反射を整理する>

フィルター無し
円偏光(サーキュラーPL)使用

偏光フィルターは、フィルター回転位置により変更の効き具合に強弱を付けることが可能です。特に水面の反射をおさえる場合、偏光を効かせすぎると水の質感を損なう場合がありますので、注意が必要です。

オートフォーカス一眼レフカメラの場合は、円偏光(サーキュラーPL)フィルターを使用しましょう。

 

おまけ 花火を撮ろう

<必要な道具>

<撮影ポイントを選ぶ>

<街の夜景と一緒に撮る>

シャッターをバルブにセット。絞りはF8〜11(ISO100の場合)。

花火が上がったら20〜30秒間に2〜5発炸裂するようなタイミングで、シャッターを開く。

夜景を写し込む為には20〜30秒間露光する必要があるので、5発以上連続で上がる場合は、打ち上げが収まるまで黒い板などでレンズを隠し、収まったら板を外して街の灯りを露光しましょう。

<花火そのものをアップで撮る>

*アップで撮影する場合は、絞り値を多めにします。(ISO100でF11〜16)

形の面白い花火は、アップで撮影しましょう。 大玉など単発の花火は2〜3発を重ねると、より華やかになります。

 

アップで撮影の際、シャッターが開いている間にピントを再近接までずらすと、光の端が膨らんで、面白い造形が現れます。

その他、ズーミングしたり、回転させたりいろいろなアイデアがあるようです。お試しになってみて下さい。